クワガタの幼虫割り出し方法

概要

クワガタが産卵した後、卵から孵化した幼虫を取り出すことを割り出しといいます。通常は幼虫を取り出して1匹ずつ瓶やボトルで飼育します。そのため、割り出しという作業が必要となります。ここでは、一般的なクワガタの幼虫の割り出し方法やその注意点,時期等について解説します。

産卵から割り出しまで

産卵が終わり産卵セットからメスを撤去した後は、朽木(産卵木)やマットはそのままの状態で割り出し時期まで保管します。マットや朽木(産卵木)が乾燥してきたら霧吹き等で湿らせます。

割り出し方法

割り出しは幼虫が1令後期~2令初期まで成長した段階で行います。気温が高い7月や8月(室温25度以上)では、卵は約2週間で孵化します。また、1令幼虫の期間は約2週間のため、メスを取り除いて1ヶ月後くらいが割り出しの時期となります。9月に産卵させた場合は、気温が低くなってきているため、1令幼虫の期間も長くなるため、割り出しはメスを取り出してから2ヶ月後くらいに行うようにします。なお、朽木を使っている場合、朽木は栄養価が高くないため、朽木の中にいる幼虫の成長速度が遅くなるため、1令幼虫の期間は約3~4週間程度と思われます。よって、この場合は割り出しを少し遅めに行うようにします。朽木(産卵木)を使わずにマットのみで産卵させた場合、幼虫がケース底面に見えることがほとんどであるため、その幼虫がある程度大きくなったタイミングで割り出せばよい。

朽木(産卵木)を使用せずマットのみの場合は、大きな入れ物に産卵用ケースをひっくり返して中にいる幼虫を取り出します。朽木(産卵木)を使用している場合は、マットの中にいる幼虫に加えて、朽木(産卵木)を割って中にいる幼虫を取り出します。朽木(産卵木)を割るときは、マイナスドライバーなどを使って中にいる幼虫をつぶさないように注意しながら取り出します。場合によっては朽木(産卵木)が非常に柔らかい状態になっていることがあり、その場合は手で簡単に割ることができるため、手で割るとよいかと思います。なお、ケースの角はマットが残りやすく、この中に幼虫が入っていることがあるため、マットを取るときは注意が必要である。そのまま指で取ると幼虫をつぶしてしまう場合があるため、ケースを軽くたたきマットが自然にはがれおちるようにします。

取り出した幼虫はマットを入れた瓶などで1匹ずつ飼育します。詳細はクワガタの幼虫飼育方法全般をお読みください。

再確認

割り出し後は、マットをケースに戻して保管しておきます。幼虫が小さくて見落としなどがある可能性があるため、1~3ヶ月後にマットに幼虫がいないかの確認をします。朽木(産卵木)を使用した場合は、割った朽木(産卵木)をマットに埋めて保管しておき、1~3ヶ月後に再度幼虫がいないかどうかの確認を行います。これでも心配な人は、さらに1ヶ月後程度にもう1度確認するという方法もあります。

関連項目