カワヒガイ（ヒガイ）の飼育方法（飼い方）について解説します。カワヒガイ（ヒガイ）の飼育に必要なものや飼育環境，エサ，水換えの方法，注意点などの飼育方法（飼い方）について解説します。
小さい個体は30～35cm程度の水槽でも問題ないが、10cm以上に成長することから将来的には40cm程度以上の水槽を使った方がよい。
酸欠には弱いため、エアーポンプが必要です。比較的丈夫であるが、エサをよく食べ水を汚すため、ろ過能力の高いろ過装置を使った方がよい。飼育数が多い場合はろ過能力の高い上部ろ過装置を使うほうがよいでしょう。飼育数が少なければエアーポンプと一体化したエアーリフト式でも飼育できますが、水換えの頻度やろ過装置の掃除の頻度は高くなります。
水温30℃を超えると、暑さで死亡する場合があるため、水温30℃以下の環境が好ましい。さらに、1日で水温の変動が小さい場所、すなわち1日で気温の変動ができるだけ小さい場所がよい。室内の1階で冷暖房を使用しない場所が適しています。1日の気温の変化が小さい場所で飼育している場合は、ヒーターはなくてもよい。また、昼間は明るく夜間は暗い場所がよい。
春～夏～秋にかけては比較的よく食べるため、エサは多めに与えるようにします。1日2～3回、数分で食べきる量を与えます。食べ残しが出ると水が汚れる原因となります。逆にエサが足らないと魚がやせたり死亡したりする場合があります。水温が低い冬季でも比較的よくエサを食べますが、11月中旬頃から水温低下によりエサを食べる量が減少してきます。水温が特に低くなる12月下旬～2月頃はあまりエサを食べないため、1日1回少量を与えるか、場合によっては数日に1回少量を与えるだけでも十分な場合があります。気温が上がってくる3月中旬頃から比較的たくさんエサを食べるようになり、4月に入る頃にはかなりたくさん食べるようになります。口は小さいため、エサは1mm程度の大きさの人工飼料を与えるとよい。なお、口が下向きについているため、沈下性のエサがよい。
一般的に、水換え数日後、すなわち水がきれいな時はよくエサを食べますが、水が汚れてくるとエサを食べる量が減少してきます。また、水が汚れてきている状況でエサを与えると、エサを与えたことにより水質が悪化し、エサを与えたあとに死亡する場合があります。そのため、水が汚れて（濁って）きた場合は、注意が必要である。
春～夏～秋にかけてはよくエサを食べるため、水がすぐに汚れます。そのため、比較的高頻度で水換えを行う必要があります。飼育環境によって異なりますが水換えは1週間に1回、場合によっては1週間に2回（3～4日に1回）必要になる場合があります。全体の2～8割の水を交換する部分的な水の交換のほかに、全ての水を交換する方法もあります。新しく入れる水は必ずカルキ（塩素）を抜いたものを使います。全ての水を交換する際には、必ず魚を一時的に別のケースに移動する必要がありますが、この時に使う水も必ずカルキ（塩素）を抜いたもの、または水換え前の水を使うようにします。 水換えの際には水槽も洗います。全ての水を交換しない場合は、水槽の側面の汚れを掃除します。全ての水を交換する場合は、水槽を丸ごと洗います。なお、水槽を掃除する場合に洗剤などを使ってはいけません。
ろ過装置やフィルター（ろ材）が汚れてきた場合は掃除をします。カワヒガイは水をよく汚すため、フィルターにゴミがたまりやすい。そのため、掃除は比較的高頻度で行う必要があります。ろ過装置やフィルターを水で洗って汚れを洗い流します。汚れているからといって洗剤などを使ってはいけません。フィルターを長い期間使用し、掃除を何回もするとフィルターが痛んできます。フィルターが毛羽立ってきたら交換の目安です。フィルターが痛んできたら新しいものと交換します。
春～夏～秋にかけての時期は、エサがほしい時に人の姿を見ると水面の近くにカワヒガイが来るようになる場合があります。
繁殖期である4～7月に婚姻色を楽しみたい場合は、昼間は明るく夜は暗い環境と冬季の低水温が必要である。昼間の明るさは単に明るいだけでよく、日光や蛍光灯の光を直接当てる必要はありません。また、昼間の長さもある程度関係あるようで、できるだけ季節ごとの昼間の長さと同じ時間だけ明るくなるようにします。水槽の底面または砂利は黒いものがよい。白や青などの色の場合、婚姻色が薄くなる場合があります。
砂利は敷いても敷かなくてもよい。砂利を敷くと水質の安定が期待できるため、水換えの頻度を下げることができる可能性はあります。水草も飼育することが目的であれば不要です。なお、水槽から飛び出す場合があるため、フタをしておきます。