朽木(産卵木・産卵材)について

概要

クワガタムシを繁殖(産卵)させる場合には、基本的には朽木(産卵木・産卵材)が必要です。コクワガタやオオクワガタ等は朽木(産卵木)にしか産卵しません。そのため、これらのクワガタの繁殖の際には朽木(産卵木)が絶対に必要となります。ヒラタクワガタやノコギリクワガタ,ミヤマクワガタは朽木(産卵木)のほかにマットにも産卵します。そのため、朽木(産卵木)はなくても問題ありません。幼虫をたくさん取りたい場合や確実に産卵させたい場合,繁殖技術がないと思う場合は、朽木(産卵木)を使ったほうがいいでしょう。

このページでは、クワガタの産卵(繁殖)に必要となる朽木(産卵木・産卵材)について、産卵(繁殖)に適した朽木(産卵木・産卵材)の選び方,湿らせ方,産卵セットの方法について解説します。

朽木(産卵木)の選び方

コクワガタの場合はあまり太くない朽木(産卵木)でも比較的産卵します。朽木(産卵木)の直径が6cm以上あればまず大丈夫かと思います。ヒラタクワガタのように大型のクワガタの場合は、太い朽木(産卵木)に好んで産卵するようです。直径は8~10cmくらい、またはそれ以上あった方がいいかもしれません。

朽木(産卵木)の種類は、クヌギまたはコナラが一般的です。芯が残っているものでも残っていないものでも問題ないようですが、あとで割り出すときのことを考えると芯がないほうが割り出しが行いやすいと思います。また、朽木(産卵木)は断面が黒くなっていないきれいなものを選びます。堅さは爪を立てたときに朽木に爪の形がつくくらいのものがよい。当研究所では、断面がきれい,直径7cm以上の太めのクヌギ,爪を立てたときに朽木に爪の形がつく柔らかめ,の条件を満たしている朽木でいい結果が出ております。

朽木(産卵木)の湿らせ方

朽木(産卵木)を使う場合は、湿らす必要があります。バケツ等の入れ物に水を入れ、その中に朽木(産卵木)を入れます。朽木(産卵木)が浮いてこないようにするために上から石などの重しを乗せておきます。そのままの状態で6~24時間ほど放置しておきます。一般的に、長時間水につけておいたほうが朽木は柔らかくなります。オオクワガタはやや堅め、ヒラタクワガタは柔らかめの朽木を好むようです。朽木を湿らせた後、余分な水分を除去するために日陰にしばらく置く人もいるようですが、当研究所では湿らせた後そのままセットしていますが特に問題は出ておりません。

朽木(産卵木)のセット方法

水につけて湿らせた朽木(産卵木)をセットします。朽木(産卵木)についている皮は剥がしても剥がさなくてもどちらでもいいようですが、個人的には剥がした方がいいような気がします。皮を剥がしたら、朽木(産卵木)本体と皮の間にある木屑を取り除きます。あとは、クワガタの種類によって多少異なりますが、朽木(産卵木)をマットに半分ほど埋めてセットします。詳細は、ヒラタクワガタの繁殖産卵方法ノコギリクワガタの繁殖産卵方法コクワガタの繁殖産卵方法,またはクワガタの繁殖産卵方法全般をお読みください。

朽木(産卵木)をセットすると、マットの上に出ている部分にカビが生えてきますが、特に問題はありません。マットにもカビが生えることがありますが同様に問題ありません。朽木(産卵木)に生えたカビは、クワガタムシが産卵を開始すると理由は不明ですが生えなくなり、また、生えていたカビも消えていくようです。

関連項目