ヒラタクワガタの成虫サイズ予想

概要

ヒラタクワガタ(本土ヒラタクワガタ)は、ある一定量のデータを集めると、幼虫の体重と成虫の体長の関係から羽化した時の成虫の大きさ(羽化サイズ)をある程度予想することができます。2009年~2021年に羽化したオス103匹,メス107匹の幼虫の体重と成虫の大きさのデータを基にして、幼虫の体重から成虫サイズ(羽化サイズ)を予想してみます。

なお、飼育環境によっては、ここの結果と異なる場合があります。また、発酵マットと菌糸では同じ体重でも成虫の体長に差が出るようです。ここでは発酵マットで飼育したデータとなります。

方法

さまざまな大きさの成虫をそれぞれ相似な立体と仮定すると、体重は体長の3乗に比例します。ヒラタクワガタの成虫にはさまざまな大きさの個体がいますが、それらをそれぞれ相似に近い立体と仮定すると、体重は体長の3乗前後に比例するはずである。よって、横軸( x 軸)を成虫の体長,縦軸( y 軸)を幼虫の体重として散布図を描き、累乗近似で式を求めます。この方法を用いて2009年~2021年に羽化したオス103匹,メス107匹のデータから散布図を描き、式を求めると以下のようになりました。

ヒラタクワガタの幼虫体重と成虫体長の関係のグラフ

成虫の予想サイズ

上記のグラフから求めた式を基に、幼虫の体重から成虫の体長を求め、これを成虫の予想サイズとすると以下のようになります。なお、予想成虫体長は小数第1位を四捨五入して求めてあります。また、実際に羽化してくる成虫の体長はオスの場合で下記の数値より±2mm程度の範囲で変動があります。例えば、18gのオスの幼虫は64mmとなっていますが、実際に羽化してくる成虫の体長は64±2mm程度となり、62~66mmの範囲のいずれかになる可能性があります。もっとも、飼育環境などにより、もっと大きい、または小さくなる場合もありますので、あくまでも参考程度にしてください。また、発酵マットと菌糸では同じ体重でも成虫の体長に差が出るようです。下記の予想体長は発酵マットで飼育した場合になります。

幼虫の体重(g) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
予想成虫体長(mm) オス 16 22 27 31 35 38 41 44 46 49 51 53 55 57 59
メス 14 20 25 29 32 35 38 41 43 46 48 50 52 54 56
幼虫の体重(g) 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
予想成虫体長(mm) オス 61 63 64 66 68 69 71 72 74 75 77 78 79 81 82
関連項目