ミナミヌマエビの飼育・繁殖方法

概要

ミナミヌマエビの飼育方法(飼い方)と繁殖方法(産卵方法)を解説します。ミナミヌマエビを飼育するために必要なものや繁殖のために必要なこと,飼育環境,エサ,孵化した稚エビの飼育方法についても解説します。

飼育方法

8~10リットル程度の水が入る水槽またはプラスチックケースに、5~10mmまたはそれ以上の砂利を敷きます。2日以上汲み置きした水をほぼ満水まで入れます。また、オオカナダモなどの水草も入れておきます。飼育場所は直射日光が当たらず暑くならない明るい場所がよい。また、1日の水温変化の小さい場所で昼間は明るく夜は暗い場所がよい。よい。1階の明るい場所で冷暖房を使わない場所が適しています。ろ過装置やエアーポンプはあってもなくてもよい。水温30℃を超えると、暑さで死亡する場合があるため、水温30℃以下の環境が好ましい。

上記の環境で、2~3cmのミナミヌマエビを20匹程度飼育できます。エアーポンプやろ過装置があればさらに多くのミナミヌマエビを飼育できるかもしれません。なお、もっと多くのミナミヌマエビを飼育する場合は、上記よりも大きな飼育ケースを使用してください。

エサはザリガニやエビ用のエサを与えます。数mm程度ある比較的大きなエサでも、軟らかくなってからハサミでちぎって食べるため特に問題はありません。体が小さく大量には食べないため、1回エサを与えると数日はエサが残る場合があります。残っているエサが全てなくなれば新しいエサを与えるようにします。水換えは1年に1~数回程度でも問題ありません。1年に1回は、全ての水を交換し、砂利や水槽も洗います。このとき、洗剤は使わないようにします。なお、新しい水は塩素(カルキ)を抜いたものを使用するようにします。

繁殖方法

孵化して1年程度経過したミナミヌマエビのオスとメスを同じ水槽に入れておくと勝手に交尾をして、メスは春頃に産卵します。腹節(エビの腹の部分)を横から見たとき、下側に広がっているのがメス、そうでないのがオスです。親エビは孵化した稚エビを食べることはないため、孵化後もそのまま親エビといっしょに飼育できます。孵化した稚エビは2mm程度であるため、稚エビが孵化すると水換えが非常に大変である。そのため、稚エビが孵化する前の初春に全ての水を換えて砂利や水槽も洗うようにしておきます。これをしておくと、稚エビが大きくなるまで特に水換えなどは不要となります。稚エビの飼育も親エビと同じで特に問題はありません。なお、稚エビはろ過装置に吸い込まれる可能性があるため、使わない方がいいかもしれません。

繁殖に参加したオスとメスは比較的短命になることが多く、繁殖後の初夏頃から死ぬ個体が出る場合があります。なお、繁殖に参加しなかった個体は2年以上生きるようです。